ホームページのデザイン
著者らとしては是非とも, より多くの方々に WWW を通じて情報発信を行なっ
て頂きたいと考えている. 最近では
NSP を中心として WWW のホームページを持た
せてくれるサービスや, ホームページのデザインを手伝ってくれるサービス
が出ている. 個人向けのサービスならかなり安い金額で
提供してくれるところも多い.
こういったサービスを利用すれば, 容易に
情報発信を試みることが可能である.
しかし現在すでに数多くの個人や組織のホームページがあり,
ホームページを持つだけでは差別化は難しい.
特に企業のホームページなどでは,
かなりのコミットメントが要求され,
中途半端に立ちあげるくらいなら,
いっそ立ちあげない方がましなくらいである.
個人のホームページでもあまりアクセスがないと寂しいものである.
以下に個人や組織がホームページを持つ際の要点をいくつかあげる.
ここではホームページにアクセスする人のことをユーザと呼んでいる.
世界へ情報発信するのだという気持ちで,
是非英語のページを持って頂きたいと考えている.
一番最初のページがかなり凝っていても,
他のページにいったらテキストだけという
状態では貧弱な感じを与えてしまう.
全ページに凝った絵を入れる必要はないが,
すべてのページに統一的なデザインを与えることによって,
ユーザが受ける感じは非常に変わる.
ユーザは移ろいやすい. 面白くなければ, あるいは役に立たなければ,
すぐにアクセスを止めてしまう. そうすればホームページはただそこに
あるだけで, さびれた街のやけに派手な看板のようなものである.
ユーザを引き付けるための要点を以下にまとめた.
特に最初の二つはリピータを確保するのに重要である.
大きな組織で本格的なホームページを持ち,
継続的にいい情報を発信し続けるためには,
ページを統一的に管理し, 各部署から情報を提供する,
情報発信の仕組みを作る必要がある.
画像を使ってホームページを作ることができるのが,
WWW による情報提供の大きなメリットであるが,
適切な大きさの画像を使うように注意する必要がある.
大きな画像は転送に時間がかかり, ネットワークにも負荷がかかる.
また 256 色程度しか表示できないコンピュータも多いので,
使う色数は抑えておいた方がよい.
キャラクタベースの WWW クライアントでアクセスしてくる人の
ためにキャラクタベースのページを用意する, あるいは
画像がなくても理解できるようにしておくことが重要である.
説明を <IMG ALT= ``...説明...'' SRC= ``...URL...''>
などとして IMG タグの ALT 属性として入れておくと,
ALT に指定した文字列がそのようなクライアントでは
絵の代わりに表示される.
ホームページ, あるいはそこからのリンクで,
そのサーバにある情報が,
タイトル, あるいは HTML 文書などの全文に渡って,
キーワードなどで検索できるようにしておくと, ユーザに
とって非常に便利である.